Oisix(おいしっくす) DHCオンラインショップ 29image/234x60_1.gif FUJIFILMネットプリントサービス  

 野菜は、血液をサラサラにします

 血管内で血液が凝固して血栓が作られると、心筋梗塞や脳梗塞になってしまいます。
 
血栓は、血小板凝集するのがきっかけで作られます。
 
野菜には、血小板の凝集を抑制する効果のある物質が含まれています(注1)。
 
野菜を食べると、サラサラ血液になり、血栓作られるのが予防されます。

 
ホレンソウ(特に、日本種)トマトニンニク、ニンジン、アスパラガス、ネギ、玉ネギ、青シソ、パセリ、ニラ、かぶ、明日葉、などは、血小板の凝集を抑制し、血液をサラサラにする効果が強い野菜です(注2)。

 ただし、私達が普段、サラダなどで食べる
レタスキャベツ、キュウリや、小松菜、白菜、ナス、カリフラワー、などは、血小板の凝集を抑制し、血液をサラサラにする効果は、少ないようです。

 さらに、
野菜を食べると、抗酸化物質の、ビタミンCビタミンEβ-カロテンユビキノール(別名、ビタミンQ)、クロロフィルなどが体内に吸収され、動脈硬化や血栓の原因となる酸化LDLを減少させることができます(注3)。
 
抗酸化物質は、体内の活性酸素を消去してくれるので、細胞機能が快調になり、癌やアルツハイマー病注4)が予防されたり、老化が遅れます。

 また、
野菜を食べると、含まれている食物繊維により、食事中の脂肪の吸収や胆汁酸の再吸収が防がれて、血液中の過剰な脂質(コレステロールやトリグリセリド酸化LDL)が低下します(注5)。 

 また、野菜は、カリウム(K)を多く含み、高血圧の改善にも、良いです(注6)。

 注1:ドロドロ血液(於血など)は、血小板の凝集が抑制されると、サラサラ血液になります。
 血小板の凝集を抑制する物質としては、下記のような物質が知られています。
 なお、野菜などを食べても、血液中で血小板凝集抑制作用があるのは、6時間程度と言われています。
 ・トリスルフィド:タマネギ(玉ねぎ)、ニンニク、ニラなどに含まれます。タマネギに含まれる含硫アミノ酸は、切られると、CSリアーゼと言う酵素により、チオスルフィネート類辛みの成分に変わり、さらに、1時間程度放置すると、トリスルフィドが増加します。特に、プロピルメチルトリスルフィドが有効です。TXA2合成を抑制し、血小板凝集を抑制するらしい。ネギに含まれるアルキルチオスルフィネートは、COXを阻害し、鎮痛作用や血小板凝集抑制作用があります。
 ・
ピラジン類:ピーマン、ニンニク、タマネギ、パセリ、ホウレンソウ(ホウレン草)、トマト、ジャガイモ、ダイコン(大根)、セリ、セロリ、パン(大麦)、麦茶、コーヒー、
ココアポップコーン、川穹(センキュウ:根茎が漢方に使用されるセリ科植物)、などに含まれる、香りの成分。大豆は、発酵させると、発酵菌が、テトラメチルピラジンを産生するので、納豆(ナットウ)味噌(ミソ)醤油(ショウユ)にも、含まれます。メチル基を有するピラジン類に血小板凝集抑制作用があり、特に、テトラメチルピラジンが有効です(青字で示した食品に含まれます)。カルシウムイオンチャネルCa2+チャネル)を開かなくさせ、カルシウムイオン(Ca2+)の血小板への流入を抑制し、血小板凝集を抑制するとされます。
 ・
カテキン:緑茶などに含まれる、渋味成分です。
 ・
テアフラビン類:紅茶の赤色の成分です。
 ・アリルイソチオシアネート:キャベツ、ブロッコリー、ワサビなどのアブラナ科植物に含まれている、辛味成分です。血小板凝集抑制作用、抗酸化作用などがあります。
 ・シアニジン:黒豆(1.18mg)、紅芋(0.30mg)、ナス(0.12mg)、プルーン(0.17mg)、ブルーベリー(0.40mg)、ブドウ(0.08mg)などに含まれ、血小板凝集抑制作用、小腸からの脂肪吸収抑制作用があるそうです。黒豆を煮た場合、シアニジンは、煮汁の方に、多く含まれるとのこと:煮汁(3.57mg)、煮豆(0.36)。
 その他、食物繊維のペクチン(リンゴなどに含まれます)は、赤血球の変形能を高めると言われます。
 

 注2:特に、
ホウレンソウは、大量に食べると、薬(アスピリンワーファリンなど)の作用に影響するおそれもあります。治療中の方は、医療機関で、御相談下さい。

 注3
菜食だけだと、ビタミンB12(コバラミン)は、欠乏しやすくなります。

 注4アルツハイマー病では、アミロイドβ蛋白が脳に蓄積します。アルツハイマー病は、偏食、過食、甘い物をとる食生活が、酸化的ストレス(酸化ストレス)を増加させることが危険因子になっていると考えられています。野菜や魚の摂取不足、動物性脂肪の摂取、菓子類の過剰摂取は、危険因子です。野菜や果物を多く摂取し、脂質や糖の摂取を控える、脂肪酸は、リノール酸などのn-6系の不飽和脂肪酸の摂取を控え、魚由来のn-3系の不飽和脂肪酸EPADHA)を摂取することが、アルツハイマー病の予防に大切のようです。ホウレンソウなどの野菜に含まれるα-リノレン酸は、体内では、EPA、DHAに変換されます。

 注5:キャベツは、便秘を改善します。しかし、ほうれん草などの野菜を食べると、却って、便秘になることがあります。便秘がひどくなる場合は、ミキサーなどで、ジュースにして飲みましょう。
 また、オリーブ油を、空腹時に、スプーン1〜2杯、飲むと、良いでしょう。
 私の体験では、
ゴマは、便秘解消に、効果がありました。
 リンゴ(林檎)は、便秘の時にも、下痢の時にも、良いと言われています。 
 
 注6Na+(ナトリムイオン)は、重要な陽イオン電解質です。
 Na+は、生体内では、細胞内より、細胞外に多く存在します。これは、Na+が、Na+/K+-ATPaseにより、K+(カリウムイオン)と、交換に、輸送されるからです。Na+,K+-ATPase(Na pump)は、ポンプのように、細胞内のNa+を、細胞外に、能動的に汲み出します。
 細胞膜は、Na+は透過させませんが、水は透過させるので、 Na+を細胞外に汲み出せないと、血漿浸透圧の関係で、水が細胞質に流入して、細胞が破壊される恐れがあります。
 野菜で、K+を多く摂ると、細胞内のNa+が、細胞外に汲み出され、腎臓から、排泄され、高血圧が、改善すると思われます。


 参考文献
 ・山口了三、五十嵐紀子、並木和子:こんな野菜が血栓を防ぐ、BLUE BACKS、1991年発刊(1999年、第12刷、講談社).

 |トップページ脂質と血栓の関係ミニ医学知識生化学の知識医学の話題小児科疾患生命の不思議リンク集