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 パーキン

 1.パーキンソン病
 パーキンソン病(Parkinson's disease)は、臨床症状として、振戦(安静時に目立ち、動作により消失ないり軽減)、筋強剛、動作緩慢(無動)、姿勢反射障害(立位時や方向転換時に転倒し易い)の4主徴などが見られる。

 パーキンソン病は、脳の黒質のドーパミン神経細胞が、変性脱落するのが原因で、発症する。パーキンソン病では、中脳の黒質に、ドーパミン神経細胞の変性脱落と、細胞内封入体(ルビー小体)形成が、起こる。
 パーキンソン病では、黒質の神経終末とシナプスを形成する線条体のドーパミン受容体機能は、保存される。

 パーキンソン病は、ミトコンドリア機能異常、酸化ストレス、蛋白質分解異常(アンフォールド蛋白質蓄積)が、原因で起こると言われる。
 しかし、何故、黒質のドーパミン神経細胞が、選択的に変性脱落するのか、不明な点が多い。

 2.パーキン
 パーキン(parkin:PARK2)遺伝子は、40歳以下で発症する、常染色体性劣性遺伝性若年性パーキンソニズム(AR-JP)で欠損している遺伝子。パーキン遺伝子は、常染色体性劣性遺伝性若年性パーキンソニズム(AR-JP)の原因遺伝子として、日本人の患者から同定された。

 パーキン遺伝子からは、アミノ酸465個から構成される遺伝子産物(パーキン蛋白)が生産される。このパーキン蛋白は、N末端にユビキチン様領域(Ub1)が存在する。
 パーキン蛋白は、ユビキチンリガーゼ(E3)の一つと言われる。ユビキチンリガーゼ(E3)は、ユビキチンプロテアソーム蛋白分解系(UPS)に関わる酵素であり、基質蛋白(分解を受ける蛋白質)をユビキチン化し、プロテアソームで分解し、処理する。
 プロテアソームでは、細胞内(脳内)で不要になった基質蛋白を、分解処理している。
 ユビキチンリガーゼ(E3)であるパーキン蛋白が異常を来たすと、プロテアソームで分解処理されるべき基質蛋白が、分解処理されず、神経細胞内に蓄積する。
 パーキン蛋白は、プロテアソームで分解される基質蛋白をユビキチン化し、神経細胞死を抑制するので、パーキン蛋白は、神経保護的に作用している

 パーキン遺伝子が変異すると、ユビキチンリガーゼ(E3)であるパーキン蛋白が欠損する。
 孤発性パーキンソン病患者の脳では、パーキン蛋白は、ニトロ化修飾(酸化的修飾)されている。パーキン蛋白が、ニトロ化修飾(酸化的修飾)されると、パーキン蛋白のユビキチンリガーゼ(E3)としての活性が低下する。

 パーキン蛋白は、脳では、黒質を始め、多くの部位に存在している。
 プロテアソームでは、細胞内(脳内)で不要になった基質蛋白を、分解処理している。
 パーコン遺伝子の変異や、パーキン蛋白の酸化修飾により、パーキン蛋白のユビキチンリガーゼ(E3)としての活性が低下すると、プロテアソームでは、不要になった基質蛋白を、分解処理出来ず、細胞内に蓄積し、黒質のドーパミン神経細胞機能障害などが起こる。

 レビー小体には、ユビキチンリガーゼ(E3)であるパーキン蛋白により、ユビキチン化される基質蛋白が、複数存在している。

 パエル受容体は、折り畳み効率の低い蛋白質で、主にオリゴデンドロサイトに存在するが、ドーパミン神経細胞や、海馬神経細胞にも存在している。
 パーキン蛋白が欠損する(異常を来たす)と、パエル受容体が異常な折り畳み構造をして(ミスフォールド)、神経細胞内に蓄積し、アンフォールド蛋白質となり、小胞体ストレスを増加させる。

 パーキン遺伝子(パーキン蛋白)の欠損が、何故、黒質のドーパミン神経細胞だけを、選択的に変性脱落させるのかは、解明されていない。
 ドーパミン神経細胞は、高濃度のドーパミンを長期間含有していると、ドーパミン代謝産物(DOPAC、HVA)により、酸化ストレスが生じる。

 プロテアソーム(プロテアーゼ複合体)は、細胞内で不要になった蛋白質の約30%を、分解処理する。
 細胞内で不要になった蛋白質が、プロテアソームで分解されるには、ユビキチン化による修飾を受ける必要がある。

 α-シヌクレインは、糖鎖修飾されると、パーキン蛋白によりユビキチン化される(糖鎖修飾されたα-シヌクレインの細胞毒性が、緩和される)。

 3.パーキンソン病と宿便
 パーキンソン病の人は、発病する20年、30年前から、便秘(腸マヒ)持ちの人が多いと言う。
 ハワイの日系米国人男性を対象にした調査結果では、排便の間隔が長い男性(便秘持ちの男性)は、パーキンソン病になるリスクが3倍高い。

 パーキンソン病の人に、断食療法や、小食療法を行うと、宿便が排泄され、腸マヒが改善すると、振戦(手の振るえ)や、動作緩慢(歩行困難)が、軽快すると言う。
 便秘(宿便)により、体内の酸化ストレスが増加したり、パーキン蛋白のニトロ化修飾(酸化的修飾)が亢進し、神経細胞障害が促進し、パーキンソン病を発症するのかも知れない。

 生真面目で頑張る人は、交感神経が緊張して、便秘になり易い。
 パーキンソン病の人は、不眠に苦しむ人が多いと言う。

 パーキン蛋白は、細胞内で不用になった蛋白の分解を促進し、神経細胞死を抑制するので、パーキン蛋白は、神経保護的に作用している
 パーキンソン病も、アルツハイマー病(認知症)と同様に、神経細胞の変性した蛋白を、分解する能力が低下し、神経細胞が、死滅することが、原因と考えられる。
 パーキンソン病も、アルツハイマー病と同様に、生活習慣病であり、生活習慣(食生活等)を改善し、神経細胞の蛋白の変性を減少させることが、発症予防の為、大切と考えられる。

 4.その他
 ・パーキンソン病は、認知症を伴う場合と、伴わない場合とがある。
 パーキンソン病は、MRIを用いても画像診断出来ない。

 ・パーキンソン病では、脳の黒質のみならず、心臓のドーパミン代謝に関与する神経線維も変性・消失してしまう
 Tyrosine hydroxylase(TH)は、ドーパミンからノルアドレナリン(NA)を合成する酵素。
 心臓では、交感神経の神経終末が、心筋中に入り込んでいる。パーキンソン病患者では、心筋の交感神経繊維が消失している(脱繊維が起こっている)。繊維の先端が傷害され、後に神経細胞体が傷害を受ける(:HE染色すると神経細胞体は保存されている)。incidental Lewy小体病(ILBD)の心臓では、TH染色される神経線維が殆ど消失している(ドーパミンの代謝に関与する神経線維が変性・消失してしまう)。アルツハイマー病や、他のパーキンソン病症状(パーキンソニズム)を示す疾患では、交感神経繊維は保存されている。

 ・MIBG(meta-iodobenzylguanidine)を用いたMIBG心筋シンチ(シンチグラム)で検査すると、パーキンソン病患者は、MIBG集積が低下している。パーキンソン病患者は、タリウムシンチ(心筋梗塞の診断に用いられる)では、異常を認めない。
 MIBG心筋シンチは、パーキンソン病(PD)、純粋自律神経不全症(PAF)、Lewy小体型認知症(DLB)、では、集積が低下する。しかし、MIBG心筋シンチは、アルツハイマー病(AD)、多系統萎縮症(MSA)、進行性核上性麻痺(PSP)、大脳皮質基底核変性症(CBD)では、集積が低下しない。

 参考文献

 ・高橋良輔、王華芹:パーキンソン病の分子病態、日本医師会雑誌、第135巻・第1号、33-36頁、2006年.
 ・葛原茂樹:パーキンソン病の診断と疫学、日本医師会雑誌、第135巻・第1号、21-26頁、2006年.
 ・甲田光雄:小食が健康の原点 たま出版、1998年.
 ・水澤英洋:パーキンソン病は心臓から始まるのか?(カラーグラフ)、日本医事新報、No.4379(2008年3月29日)、49-52頁.
 ・水澤英洋:パーキンソン病は心臓から始まるのか?(学術欄)、日本医事新報、No.4379(2008年3月29日)、59-71頁.
 ・Kenny K. K. Chung, st al: S-Nitrosylation of Parkin Regulates Ubiquitination and Compromises Parkin's Protective Function. Science 28 May 2004: Vol. 304. no. 5675, pp. 1328 - 1331.

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