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 インフルエンザ

 毎年冬期に流行するインフルエンザウイルスには、Aソ連型(H1N1型)、A香港型(H3N2型)、B型があります。ウイルスに感染すると2〜3日の潜伏期間の後に、高熱、悪寒、頭痛、ノドの痛み、咳、鼻水、嘔吐、筋肉痛などが現れます。普通の感冒と異なり、幼稚園・保育園、学校、家庭、職場などで急速に広がり、患者さんが集団発生するのが特徴です。発熱は、成人では3日程度のことが多いのですが、免疫のない乳幼児(特に6カ月以降)の子供さんでは1週間以上続くこともあります。高熱のために、ひきつけをおこすこともあります。
 解熱剤は、高熱が続いて下がらなく、元気や食欲がない時にだけ使うようにしましょう。
 近年、インフルエンザに罹った際、インフルエンザ脳症といった重症の病気を併発する子供さんもいますので、意識がおかしかったり、ひきつけをおこす際には、注意が必要です。
 インフルエンザかどうかは、鼻水を検査すると、15分程度で、判定することが可能です。
 治療は、安静、保温と隔離が原則です。食事は消化の良い物を与え、特に、小さな子供さんでは、脱水にならないよう、お茶やイオン飲料を飲ませましょう(注1)。
 近年、インフルエンザの特効薬も発売されています。
 インフルエンザの場合、一旦熱が下がったように見えて、再び発熱することがあります。インフルエンザは、解熱した後2日を経過するまで、幼稚園・保育園や学校では、出席が停止になります(学校保健法第二種の感染症)。

 注1:イオン飲料としては、スポーツドリンクORSが市販されている。
 小腸では、Na(ナトリウム)は、Na-糖共輸送担体(SGLT1)により、ブドウ糖(グルコース)などと共に、細胞内に吸収される。Naの吸収と共に、水も吸収される。従って、胃腸炎などの脱水の際に、水分を腸から吸収する為には、飲ませる液には、Na(ナトリウム)と、ブドウ糖(グルコース)が入っていた方が、効率が良い。従って、日本で伝統的に用いて来たように、胃腸炎等の際には、重湯に少量の塩分(食塩)を混ぜて、飲ませる方法は、脱水の治療や予防に良い。味噌汁の上澄み(Na濃度が約138mEq/Lも、Naと水分補給に良い。
 正常な血液浸透圧血漿浸透圧)は、280mOsm/kgだが、血液よりやや低い浸透圧(200〜250mOsm/kg)の飲み物の方が、胃腸からの吸収が良い。

 禁無断転載

 従来は、インフルエンザの出席停止期間は、学校保健安全法(文部科学省)では、「解熱した後2日間」だった。
 平成24年4月1日からは、児童生徒や学生がインフルエンザを発症した場合、小中学校や大学の出席停止期間は、「発症後5日を経過し、かつ解熱した後日間」に変更される。
 また、幼稚園児がインフルエンザを発症した場合、出席停止期間は、「発症後5日を経過し、かつ解熱した後日間」に変更される。

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