ネイチャーメイド大容量サイズ Oisix(おいしっくす) DHCオンラインショップ

 溶連菌感染症
 
 A群溶血性連鎖球菌(溶連菌)と言う細菌に感染すると、扁桃腺が腫れたり、ノドが痛くなったり、熱が出ます。首のリンパ節が腫れたり、体に発疹が出たり、舌の表面が赤くなってツブツブが出来たりします(イチゴ舌)。回復期に、手や足の指の皮が、剥けることがあります。
 溶連菌は、何度もかかることがありますが、発疹が出るのは、2回程度までなので、診察を受けないと、溶連菌感染症なのか、気付かれないこともあります。
 溶連菌は、伝染性膿痂疹(トビヒ)を起こすこともあります。
 溶連菌は、完全に除菌しておかないと、後に、腎炎をおこしたり、リウマチ熱と言って、特に、心臓を悪くする病気をおこすことがあります。そのため、治療として、抗生剤を、最低10日間は、飲み続けた方が、良いと言われます。
 溶連菌は、他の人にも伝染する病気なので、抗生剤を飲み始めた日と、その翌日は、休園・休学した方が良いでしょう(抗生剤内服24時間以上経て、発熱がなく、全身状態が良好ならば、登校や通園は、許可されます)。

 禁無断転載<疾患説明文に戻る><小児科疾患に戻る

 症例の写真

 溶連菌感染症の急性期に見られる猩紅熱型発疹。粟粒大の小丘疹と、皮膚全体の紅斑や浮腫性腫脹が見られる(自験例)。
 
 回復期に、手や足の皮が剥けることがある(自験例)。
 
 急性期には、扁桃腺や口蓋垂が腫脹する(SP型:小川小児科医院の小川英治先生の御許可を得て転載引用した)。
 年長児などでは、滲出性扁桃腺炎の病像を示し、アデノウイルスなどによる扁桃腺炎と鑑別を要する場合もある(T型:小川小児科医院の小川英治先生の御許可を得て転載引用した)。
 成人の溶連菌性扁桃腺炎(自験例:扁桃腺炎に滲出物が付着し、口蓋に濾胞状口内疹が見られる)

 溶連菌による扁桃腺炎では、咽頭痛に加え、口蓋垂の腫脹が見られることがある(自験例:18歳男性)

 参考文献
 ・小川英治、小川婦美子、金子克、本田寿子:目でみる小児科 溶連菌性咽頭炎、小児科、第24巻・第2号、巻頭(1983年).
 ・小川英治:図譜 小児感染症口内咽頭所見 その1 溶連菌感染症、日本小児科医会会報、No.13、113-120、1997年.
 ・小川英治:口を診る 小児感染症の口内所見 診断の決定的手掛かりになる例も、NIKKEI MEDICAL、108-111頁、1988年8月10日号.
 ・伊東裕:風疹の口内疹写真 診断の手掛かりのひとつに、NIKKEI MEDICAL、62-64頁、1985年7月10日号.
 ・大国寿土、留目優子、山本隆彰:リウマチ熱の病因についての知見 小児内科 Vol.17 No.3、365-374、1985年.
 ・中沢秀夫、他:溶連菌感染症 最近の猩紅熱、小児科、Vol.20 No.10、1039-1049頁、1979年.
 ・岩崎恵美子:A群溶血性レンサ球菌感染症、感染症の診断・治療ガイドライン2004、日本医師会雑誌 臨時増刊、第132巻・第12号、230-231、2004年.
 ・岩崎恵美子:劇症型A群溶血性レンサ球菌感染症、感染症の診断・治療ガイドライン2004、日本医師会雑誌 臨時増刊、第132巻・第12号、202-205、2004年.
 ・城宏輔:細菌感染症(寄生虫を含む) 溶連菌感染症、実践小児診療、日本医師会雑誌 特別号、Vol.129 No.12、S205-207、平成15年(2003年).
 ・市橋保雄、他:急性伝染性疾患 猩紅熱、小児科学、791-792頁、1975年第3版(医学書院、1960年第1版発行).
 ・木村三生夫、柳下徳雄:カラー図説 発疹症、1982年第1版第3刷(東京医学社、1978年第1版第1刷発行).
 ・雪下國雄:感染症法に基づく医師の届出基準、日本医師会(平成18年3月20日、発行).
 ・山田俊彦:レンサ球菌の分類とその特徴、小児内科、Vol.21 No.6、813-816、1989年.
 ・中島邦夫:A群レンサ球菌感染症の疫学、小児内科、Vol.21 No.6、821-829、1989年.
 ・留目優子、大国寿土:A群レンサ球菌の菌体成分とその抗体、小児内科、Vol.21 No.6、835-841、1989年.
 ・渡辺言夫:レンサ球菌感染症−リウマチ熱、小児内科、Vol.21 No.6、863-866、1989年.
 ・James Todd: Streptococcal infections, Nelson Textbook of Pediatrics (15th Edition), 750-754.
 <疾患説明文に戻る><小児科疾患に戻る

 |トップページ脂質と血栓の関係ミニ医学知識生化学の知識医学の話題小児科疾患生命の不思議リンク集