子ヒキガエルの捕食
オタマジャクシの尾がなくなると、陸に上がります。
陸に上がる前と、陸に上がってからの数日間は、口の形が変化します。
この間は、何も食べることができない状態が続きます。
野生のヒキガエルは、寄生虫などを有しているおそれがあるので、ヒキガエルが産卵した卵を採集して来て、オタマジャクシの段階から、カエルの飼育を、試みました。
ヒキガエルは、オタマジャクシを水槽で飼育する段階は、容易なのですが、オタマジャクシから、変態を終えた、子ヒキガエルは、他のカエルの子カエルに比して、むしろ小さい(親のヒキガエルは、日本在来のカエルの内では、最も大きい)ので、どういう餌を与えるの良いのか、数年、試行錯誤しました。
最初は、小さく切った肉片を、子ヒキガエルの口に、入れてあげる方法(強制的捕食)も試みましたが、強制的捕食を行うと、殆んどの子ヒキガエルは、死亡してしまいました。
いろいろ、数年、試行錯誤した結果、子ヒキガエルになる時期、桃の葉に発生するアブラムシを、子ヒキガエルの入った飼育ケースに入れてやると、子ヒキガエルが、自分の力で、アブラムシを捕食(自発的捕食)出来ることを、見出しました。
それ以来、子ヒキガエルに、最初、アブラムシを与え、少し、大きくなった段階で、ワラジムシの子供を与える方法で、毎年、何十匹の子ヒキガエルの飼育に成功するようになりました。
なお、大きくなったヒキガエルが、冬眠開けなどに、自発的捕食をしないことがありますが、このような場合も、強制的捕食をすると、死亡させてしまうことが多いです。
冬眠開けの際には、日光に当てて、体温を上昇させることが、自発的捕食を、促進させるようです。 この写真は、陸に上がって10日程後の、子ヒキガエルの様子ですが、胴の長さは5mm程度しかありません。
しかし、子カエルは、針先大しかないような小さな眼で、動く獲物(アブラムシ)をちゃんと見つけます。
そして、カメレオンと同じように、舌を獲物にぶつけ、すばやく捕食します。
2015年6月11日追記
今年は、庭に埋めた壺の中で、ヒキガエルのオタマジャクシが育ち、子カエルに育ました。