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 柑橘類の購入

 小みかんを鉢植えで栽培して来たが、プロの人達が栽培した柑橘類を購入して見た。
 柑橘類は、購入した商品(生産農家)によって、大分、味などが異なることが解った。
 同じ柑橘類の品種なら、大玉より、小玉の方が、甘味が濃いことが多かった。
 せとか甘平は有名だが、せとみはるかも美味しかった。
 購入した柑橘類は、ビニール袋に入れて(新聞紙で包むのでなく)、冷蔵庫の野菜庫に入れて置くのが、一番、長く保存出来るようだった。
 柑橘類(みかん)は、ヘタに残っている軸(側枝の部分)が細い方が、樹に成っている時に下向きで実っていて、流入する水分が少なく、糖度が高くなり、甘くなる(上向きに実ると側枝が太くなる)。
 柑橘類の品種
 近年は、柑橘類は、国産の交雑した品種や、輸入した品種など、多数の品種が、市場で販売されている。
 ・アンコール=キングマンダリン×地中海マンダリン
 ・興津早生(おきつわわせ)=宮川早生(温州みかんの枝変わり品種)にカラタチ(枳穀)の花粉を受粉させて出来た種子から受精と関係なく発生した珠心胚を育てた実生苗
 ・甘平(かんぺい)=西の香{清見(宮川早生×トロビタオレンジ)♀×トロビタオレンジ♂)}♀×ポンカン
 ・清見(きよみ:清見タンゴール、清見オレンジ)=宮川早生(温州みかんの枝変わり品種)♀×トロビタオレンジ♂
 ・スイートスプリング=上田温州(みかん)×八朔(はっさく)
 ・スウィーティー(sweetie:オロブランコ:3倍体)=グレープフルーツ(マーシュ:4倍体)×ブンタン(無酸シャムスイート:2倍体)
 ・せとか{清見(宮川早生×トロビタオレンジ)×アンコール(キングマンダリン×地中海マンダリン)}×マーコット(みかん類×スイートオレンジ)
 ・せとみ(ゆめほっぺ)=清見(宮川早生×トロビタオレンジ)♀×吉浦ポンカン♂
 ・タンゴ(Tango:キューティーズ)=ダブルマーコット(タンゴールの一種)のアフォーラマンダリン(W. Murcott Afourer mandarin)の穂木の芽に、放射線を照射して作った種無しの変異株
 ・タンゴール=みかん類×オレンジ類の交雑種
 ・デコポン(デコタンゴール、不知火)=清見(宮川早生×トロビタオレンジ)♀×中野3号ポンカン
 ・南津海(なつみ)=カラマンダリン(尾張系温州みかん♀×キングマンダリン♂)♀×吉浦ポンカン
 ・はるか日向夏(ひゅうがなつ、ニューサマーオレンジ=柚子の系統の偶発実生)の実生苗日向夏(不明の柑橘類♀X橘B♂)X夏橙(ナツダイダイ:夏みかん:花粉親)♂
 ・はるみ清見(宮川早生×トロビタオレンジ)♀×ポンカンF−2432♂
 ・はれひめ={清見(宮川早生×トロビタオレンジ)×オセオラオレンジ}×宮川早生
 ・紅まどんな(媛まどんな)=南香{口之津5号(三保早生×クレメンティン)}×天草[NO.14{清見(宮川早生×トロビタオレンジ)×興津早生}×ページオレンジ]
 ・マーコット=みかん類×スイートオレンジ(タンゴールの一種:名前は苗木商のマーコット・スミスに由来)
 ・マンダリンオレンジ=ミカン属の柑橘類(学名:Citrus reticulata)
 ・ミネオラ (Minneola)=グレープフルーツ(Duncan grapefruit)×タンジェリン(Dancy tangerine)
 品種名  大きさ(mm)  重量
 (g)
 皮  果肉  価
 格
 貯蔵
 性
 購
 入
 径  幅  外果皮  内果皮  剥き易さ  内皮  甘味  酸味  苦味  砂じょう  果汁  種
 アフォーラマンダリン   55   43   77  硬  柔厚  やや難  やや薄い  強  有  無  ツブツブ  普通  無〜有  高い  普通 10月
 イヨカン   92   80  222  柔厚厚  柔厚  やや難  厚い  普通  少  有  ツブツブ  普通  無〜有  安い  優  2月
 温州みかん   55   44   57  柔  柔厚  容易  薄目  普通  少  無  柔目  普通  無  安い  劣  2月
 オレンジ   67   64  153  硬厚  柔厚  難  薄く破れる  強  少  無  柔目  多い  無  普通  普通  4月
 カラマンダリン   62   52  105  硬薄  柔  容易  厚目  強  少  無  柔目  普通  有多  普通  劣  4月
 甘平  105   78  380  柔厚  柔厚  容易  薄薄  極甘  有  有  ツブツブ  少い  無  高い  劣  3月
 清見   79   64  179  硬厚  柔厚  難  薄目  強  少  無  プリプリ  多い  無  普通  劣  3月
 グレープフルーツ  114  103  500  硬厚厚  硬厚  難  厚  普通  有  有  柔目  多い  有  普通  優  3月
 サンクイーン   65   51  116  硬厚  柔厚  容易  厚目  普通  強  無  柔目  多い  有多  普通  普通  4月
 せとか   66   49  130  硬薄  硬薄  やや難  薄く破れる  強  有  無  プリプリ  多い  無〜有  高い  優  3月
 せとみ   74   61  159  硬厚  柔厚  容易  薄目  極甘  無  無  プチプチ  少目  無〜有  高い  優優  5月
 ダブルマーコット   55   44   72  硬  柔厚  容易  やや薄い  強  有  無  ツブツブ  普通  無  高い  普通  3月
 デコポン   71   70  195  硬厚  柔厚  容易  厚目  普通  有  無  ツブツブ  普通  無〜有  高い  普通  2月
 南津海   52   46   64  硬厚  柔厚  やや難  やや厚い  やや強  有  無  柔目  多い  有多  普通  劣  4月
 ネーブルオレンジ   73   74  184  硬厚  柔厚  難  薄  強  弱  無  柔目  多い  無  普通  優  3月
 ハッサク   85   68  233  硬厚  柔厚  やや難  厚  やや強  有  有  ツブツブ  多い  有多  安い  優  2月
 はるか   78   73  176  硬厚  柔厚  やや難  厚  やや強  少  無  ツブツブ  少  有  高い  優  2月
 はるみ   73   63  137  柔厚  柔厚  容易  薄  普通  有  強  ツブツブ  普通  無〜有  高い  劣  2月
 紅甘夏   99   78  332  硬厚厚  柔厚  やや難  厚  強  有  有  ツブツブ  少目  有多  安い  優  2月
 紅まどんな   93   89  366  硬薄  硬薄  難  薄  普通  強  無  プルプル  多い  無〜有  高い  普通 12月
 ポンカン   68   51  119  硬厚目  柔厚  容易  厚目  強  少  無  ツブツブ  少目  有多  安い  優  1月
 ミネオラ  202   72   82  硬厚  柔厚  やや難  厚目  強  有  無  普通  多い  無  普通  優  4月
 柚子   70   58  138  硬厚  柔厚  やや難  厚  弱  強  有  ツブツブ  多い  有多  高い  優 10月
 品種名  径  幅  重量
 (g)
 外果皮  内果皮  剥き易さ  内皮  甘味  酸味  苦味  砂じょう  果汁  種  価
 格
 保存
 性
 購
 
 大きさ(mm)  皮  果肉
 購入した柑橘類

 アフォーラマンダリン
 アフォーラマンダリンは、オーストラア産のマンダリンオレンジ(ミカン属の柑橘類)。
 アフォーラマンダリンは、種が有る品種だが、アフォーラマンダリンの穂木に放射線照射して品種改良されたのが種無しのダブルマーコットのタンゴ。近隣に他の柑橘類の樹木があると、交雑して種が多くなるようだ。
 アフォーラマンダリンは、外果皮は硬くて傷や黒く変色した部位は殆ど見られないが、長期間、店頭に置かれると、萎れてしまい、保存性は高くないようだ。マンダリンオレンジなので、内果皮から良い芳香がする。果皮は、手で剥けるが、せとかと同様に、やや剥き難い。温州みかんより小型で、紀州小みかん程の大きさしかないので、すぐに1個を食べてしまう。
 アフォーラマンダリンは、ヘタが剥がれ落ち易いようだ。
 種は、水に沈む。
 アフォーラマンダリンは、厚生労働省認可防カビ剤(イマザリル・TBZ)が使用されている。
 イヨカン
 伊予柑
 夏ミカンのようにツブツブがあるが、夏ミカンと異なり、酸っぱくない。
 ハッサク(八朔)は、果皮を剥いた時に手がネバネバするが、イヨカン(伊予柑)は大丈夫。
 イヨカン(伊予柑)の由来は不明のようだが、臭いなどが、夏ミカンやダイダイ(橙)に似ている。


 温州みかん
 温州みかんは、所謂、普通のみかん。
 温州みかんは、通常は種無しだが、周囲に他の柑橘類が生えていて、受粉すると、種が出来ることがある。その場合、種は多胚性で、種を蒔くと、親品種と同じ形質を持つ珠心胚実生苗と、受精胚由来の雑種実生苗(少ない)とが生える。
 温州みかんの品種としては、宮川早生や興津早生(おきつわわせ)などがある。宮川早生は、温州みかんの枝変わり品種。興津早生は、宮川早生にカラタチ(枳穀)の花粉を受粉させ、出来た種子から受精と関係なく発生した珠心胚を育てた実生苗。興津早生の方が、甘味や酸味が濃いようだ。
 温州みかんは、浮皮になり易い。
 写真は、片山みかん(片山温州)。片山みかんは、貯蔵し熟成させ、年末から年始にかけて出荷されるとのこと。
 2014年12月22日、ヤフオクで、「五果園/超ミニみかん/宮川早生/鈴なり/野生の味/小みかん1kg」を見出し、珍しそうなみかんなので、落札し購入したみた(1kg=400円)。
 剪定や摘果を行わず、無肥料で、鈴なりに実らせて、11月に収穫するのを12月まで遅らせて、木熟させてから収穫しているとのこと。
 12月25日に到着したが、確かに、市販の温州みかんとは味などが異なっていた。
 果肉は、野性的な酸味が残っているが、甘味が強いので、気にならず、コクがある味になっていた。
 完熟させてから収穫しているので、砂じょう(さじょう)がしっかり膨らんでいたが、果皮は浮皮になったり、弛んでいなかった。
 近年は、糖度の高さを宣伝するみかんがあるが、糖度は、どのみかんも実感的に差がないことがある。
 Sサイズを4kg、SSサイズを1kg、計5kg購入して見たが、SSサイズの方が、甘いみかんが多いようだった。

 12月30日、スーパーのツルヤで温州小みかん(11個程入って、300円程:広島県産を購入)して、比較して見た。広島県産の温州みかんも、甘くて美味しかったが、ヤフオクで購入した木熟の宮川早生の方が、甘味が濃く、みかんの房のこぶくろ(じょうのう)が充実しているようだった。

 オレンジ
 アメリカ産木熟オレンジ
 甘くて、酸味や苦味が無い。
 外果皮が硬く厚いが、剥き難くて壊れてしまう。果汁が多いが、こぶくろ(じょうのう)は崩れて潰れ易い。

 カラマンダリン
 カラマンダリン=尾張系温州みかん♀×キングマンダリン
 外果皮には、傷が少ないことが多い。
 内果皮も黄色が混じっていて、マンダリン独特の臭いがするが、せとかのような芳香ではない。
 果皮は、内果皮が房のこぶくろ(じょうのう)膜に癒着していないので、剥き易い。
 カラマンダリンは、マンダリンの血が入っているので、内果皮が良い芳香がする。内果皮も黄色だが、温州みかんの様に、柔らかい。
 果汁は多いが、内皮(じょうのう膜)がしっかりしていて、みかんの房のこぶくろ(じょうのう)を分け易い。ただ、ダブルマーコット(タンゴ)と同様に、外果皮は新鮮そうに見えても、果肉のこぶくろ(じょうのう)は、萎れてしまっていることがある。
 果肉は、甘味が濃く、酸味があるが、苦味は無い。
 大きさは温州みかん程だが、外果皮は硬くて、浮皮は少なく、保存性は良さそう。
 種は多く、先端が尖っていたり球状で、水に浮く種が多いが、水に沈む種もある。
 「カラーみかん」と言う名称で、スーパー(ツルヤ)でも、売られていた(種は球状)。

 甘平(かんぺい)
 甘平=西の香(清見タンゴール♀×トロビタオレンジ♂)♀×ポンカン♂
 甘味は、せとみと同様に、甘味が強い。酸味や苦みが殆どない(収穫が早いと、酸味が強く、独特の苦味がある)。砂じょう(さじょう:みかんの房のこぶくろの中にある果汁が入った小さいつぶつぶ)は、ツブツブが明白で、食感も優れている。価格は、比較的高価で、売っているスーパーは少なく、販売期間も短い。愛媛県でしか栽培が許されていないようで、苗も売られていないようだ。
 大きさは、温州みかんより大きいが、個体差がある。380g、105×78、ネックあり。保存していると、浮皮はしないが、皮が変色し、味も薄くなる。
 形状は、温州みかんに比して、扁平。外果皮は、夏ミカンように凸凹していて、寒害なのか、黒褐色に変色していることがある。室温で冷蔵庫に入れずに保存すると、早期に腐って来ることがある。
 甘平(かんぺい)=西の香(清見タンゴール♀×トロビタオレンジ♂)♀×ポンカン♂
 平たい形をしていて、独特の甘味がある。
 外果皮は、温州みかんに似て、剥き易いが、保存性はポンカンより劣るようだ。内皮(じょうのう膜)は薄く破れ易い。
 1個、200円弱で、高い。
 377g、104×68、ネックは平ら。


 2016年2月27日に、マツヤで、甘平が2個入で400円程で売っていた:1個は300g程。酸味が強かったが、鮮度が高く、ツブツブが明白で、鬆上がり(柑橘類などの果実が老化したり凍害を受けたりして果汁が減少する現象、砂じょうに水分が無くなる状態)しておらず、美味しかった。やや、酸味は強かったが、甘味があるので、コクとして感じられた。

 2016年3月7日、東京の池袋の東急デパートで、甘平1個を1080円で購入。重量があって、外果皮が橙色の甘平を選択。351g、98×71mm。砂じょう(果汁が入った小さいつぶつぶ)は、先端まで果汁が詰まって先端が丸かった。甘味が強かったが、酸味も強かった。


 清見
 清見(清見タンゴール、清見オレンジ)=宮川早生(温州みかんの枝変わり品種)♀×トロビタオレンジ♂
 皮は温州みかんより厚く、硬く、内果皮が内皮(じょうのう膜)と癒着していて、剥き難い。保存は長持ちしそう。内皮(じょうのう膜)は薄く、破れ易い。
 清見は、大きさは、温州みかんより大きい。果皮を剥く際に、内果皮と内皮(じょうのう膜)とが癒着していて、こぶくろ(じょうのう)に分ける際に、内皮(じょうのう膜)が破れて、果汁が滴ってしまうことがある。
 果汁は多く、かなり甘く、適度に酸味があって、苦味がないので、美味しい。剥く際に、果汁が滴ってしまう。味は、オレンジ的で、甘く、粒粒感がある。房のこぶくろ(じょうのう)の中にある果汁が入った小さいつぶつぶ(砂じょう)は、柔らかく、甘平のように歯ごたえはない。
 外果皮は、厚目で、剥き難いが、傷は目立ち難い。内果皮や果肉は、オレンジの香りがする。種は無い。
 清見の内果皮の臭いは、せとかに似ている。清見の内果皮は、せとかに比して、厚く、柔か。清見の内果皮は白色だが、外果皮の色で黄色に見える時がある。果汁の味は、オレンジ系で、甘味が強いが、酸味がせとかより強い。




 清見は、通常は、種無しだが、畑の近くに植えられた別の柑橘類を交雑して、種が出来ることがある。清見は、単胚性品種なので、唯一の受精胚からは、受精胚由来の交雑実生苗(新種)が生える。
 8月7日、もう1つ種が入っていた。清見の交雑して出来る種は、扁平で大きい。
 グレープフルーツ
 グレープフルーツの外果皮は厚く、手では剥き難い。
 果汁は多くて甘いが、酸味や苦味がある。
 外果皮に、変色部位が少ないが、薬剤を使用している為かも知れない。


 4月16日、419g、95×84mm。種2個あり。種の数が少ないのは、薬剤を使用している為かも知れない。グレープフルーツの種も、紅甘夏の種と同様に、水に浮く。カインズの培養土を入れたポットに蒔いた。グレープフルーツの樹は、15m以上になるそうだが、グレープフルーツの実生苗の成長は、それ程、早くなく、柚子の実生苗の方が樹高が早く伸びる。グレープフルーツの種は、多胚性なので、親品種と同じ形質の珠心胚と、受精胚とが含まれているようだ。
 サンクイーン
 セミノールのこと。
 セミノール(サンクイーン)=ダンカングレープフルーツ×ダンシータンジェリン
 果皮は剥き易い。内果皮がこぶくろ(じょうのう)と癒着していて、果皮を剥く際にこぶくろが潰れ易い。
 甘いが、結構、酸っぱい。果汁が多い。臭いは、苦味があるような臭いで好みでなかった。
 普通の温州みかんより、大きい。
 種は多い。種は沈む種が多いが、浮く種もあった。
 外果皮は、きれいで、多少の凹みがあるが、せとか南津海のように、変色部位がない。ポンカンは、皮も食べることが出来るが、サンクイーンの皮は苦くて食べることが出来なかった。

 せとか
 せとか=清見タンゴール(宮川早生×トロビタオレンジ)×アンコール(キング×地中海マンダリン)×マーコット(みかん類×オレンジ類)
 大きいせとかや、温州みかんよりやや大きい程度のせとかもある。
 皮は薄いが、剥き難く、特有の臭いがあり、硬い。せとかは、マンダリンの血も入っているので、内果皮は黄色。せとかは、アンコールとマーコットの血が混じっている。せとかは、独特の芳香(アンコールの臭い)がする。
 せとかは、温州みかんより長持ちする。業者の話では、せとかは、ヘタを下向きにして、1つ1つ新聞紙に包んで、冷蔵庫に入れて保存すると良いとのこと(冷蔵庫に入れる場合は、乾燥し易いので、ビニール袋に入れ方が良いと思われる)。冷蔵庫に入れての保存は、デコポン、甘夏、河内晩柑など外皮に厚みがある柑橘はビニール袋へ入れて保存し、せとかの様に外皮が薄い柑橘はそのまま保存するのが良いとのこと。
 こぶくろの内皮(じょうのう膜)は、薄いので、こぶくろ(房)に分けて食べようとすると、破れてしまう。
 果実は、甘く、苦味はない。
 スーパーで購入したせとかは、重量が130g、幅66.10×高さ49.24mmだったが、贈答されたせとかは、より大きく、重量は350g、幅94×高さ68mmと大きかった。2カ月程、冷蔵庫にビニール袋に入れて逆さ(へたを下側にした)にして保存したら、さすがに、へた周辺の皮が腐りかけてしまった。
 せとかは、デコポンのように、デコ(出臍様のネック)があるせとかもある。
 せとかは、栽培農家や産地によって、味、特に、酸味の強さが異なるようだ。
 外果皮に、寒害なのか、カンキツ黒点病なのか、黒色の変色部位があることがある。

 じょうのうとは、みかんの房のふくろの部分。こぶくろとも呼ばれる。
 せとかは、内皮(じょうのう膜)が柔らか過ぎて、じょうのう(こぶくろ)に分ける際に、内皮が裂けてしまう。


 4月16日に食べたせとかは、140g、68×51mm。
 4月17日に、4月14日に注文した愛媛県産せとか3kg(2,600円:関東への配送料無料)が届いた。大小、14個入り。203g、84×60mm。最初の1個は、鬆上がり(柑橘類などの果実が老化したり凍害を受けたりして果汁が減少する現象、砂じょうに水分が無くなる状態)していた。2個目は扁平で、果汁が多いが、酸っぱい。デコポンのように、ネック(出臍)があるせとかも含まれていた。
 底面などに傷があるせとかも、含まれていた。
 4月21日に、愛媛県産せとか3kgを食べていたら、種が2つ(1つは丸く、もう1つは細長い)あって、小さなポットを洗ってカインズの培養土を入れて蒔いた。
 4月25日に、ヤフオクで落札した、「■あまいっ!糖度16度■濃厚せとかキズ4K」が届いた。落札価格1980円、送料750円。25個入っていた。
 せとみ
 せとみ(ゆめほっぺ)=清見(宮川早生×トロビタオレンジ)♀×吉浦ポンカン♂
 せとみは、果肉がツブツブ感があって美味しく、果汁は少な目で垂れることはない。せとみは、外果皮が厚いので、保存性が高く、長く貯蔵出来た。
 せとみは、南津海(なつみ)=カラマンダリン(尾張系温州みかん♀×キングマンダリン♂)♀×吉浦ポンカン♂とは、異母姉妹の関係にある。
 4月下旬に、「新品種かんきつ訳あり ”せとみ” 約5kg 大きさおまかせ ご家庭用(3月中旬〜4月中旬)」(2980円、送料無料)を注文して見た。5月1日に到着。31個入っていた。
 せとみは、清見より、果皮を剥き易い。内果皮は芳香がする(清美と同じ)。外果皮は固く、せとかより傷が少ないようだ。
 せとみは、甘味が強く、熟成されてから出荷される為か、酸味が無く、苦みもなく、美味しい。
 せとみの果肉は、房のこぶくろ(じょうのう)が分け易く、清美のように果汁が滴ってしまうことがない。砂じょう(さじょう:みかんの中にある果汁が入った小さいつぶつぶ)は、潰れ難く、プチプチ感があり、食感が良い。
 せとみ(ゆめほっぺ)は、温州みかんや清美より大きく、小さいせとかよりも大きい。
 せとみは、収穫した後に、熟成して酸味を抜いているようで、甘味が強いですが、酸味がなく、ツブツブ感があって美味しく、清美のように果汁が滴らないのが良い。
 ただ、せとみは、木熟する前に収穫して熟成してから出荷するようで、外果皮に緑色の部分が残っているせとみもあった。また、今回購入したせとみは、時期外れなこともあってか、外果皮は萎れていなくても、内皮(じょうのう膜)は萎れていて、多分、果汁は本来もっと多いのかも知れない。
 せとみは、まだ、流通量が少ないが、将来性がある品種と思われた。
 せとみ=清見(宮川早生×トロビタオレンジ)×吉浦ポンカンは、
 デコポン=清見(宮川早生×トロビタオレンジ)×中野3号ポンカンや
 はるみ=清見(宮川早生×トロビタオレンジ)×ポンカンF-2432とは、異父姉妹になるが、デコポンより酸味が少なく、はるみより外果皮が厚く浮皮が無く保存性が高そう。





 ダブルマーコット
 マーコットは、タンゴール(みかん類とオレンジ類の交雑種)の一種で、苗木商のマーコット・スミス氏に由来するとのこと。
 マーコット=ミカン類×スイートオレンジ
 ダブルマーコットのアフォーラマンダリン(W. Murcott Afourer mandarin)の穂木の芽に、放射線を照射して作った種無しの変異株が、タンゴ(Tango、キューティーズ)。
 マンダリンオレンジ(学名:Citrus reticulata)は、ミカン属の柑橘類とのこと。
 暮に購入したアフォーラマンダリンが美味しかったので、アマゾンに出店している業者から、「ダブルマーコット 2.5kg」(送料込みで2138円)を購入した見た。アフォーラマンダリンと同様に、ダブルマーコット(タンゴ)も、販売時期が限定されているようだ。
 外果皮に、傷や黒く変色した部位は殆ど見られない。温州みかんより、外果皮は、浮皮が少ないが、果皮は萎んでしまっていることがあったので、保存性が高いとは思われない。




 デコポン
 デコタンゴール(デコポン、不知火)=清見タンゴール(宮川早生×トロビタオレンジ)♀×中野3号ポンカン♂
 デコポンは、収穫した後に熟成させ酸味を減らすようだが、酸味が残っていることがあった。
 デコポンと呼ばれるように、出臍のようなデコ(ネック)が残っているのが、特徴。
 4月15日、保存してあったデコポンは、291g、93mm、74mm。
 デコポンは、外果皮は厚いが、意外に保存性が悪く、青カビが生えて腐ってしまうことがある。


 南津海
 南津海(なつみ)=カラマンダリン(尾張系温州みかん♀×キングマンダリン♂)♀×吉浦ポンカン♂
 南津海は、4月にならないと、販売されず、5月くらいまでしか販売されていない。
 「紀州和歌山有田産のなつみオレンジ訳あり【産地直送】10kg」(2980円、関東への配送料無料)を4月20日に注文。
 訳ありのこともあり、温州みかんより小さく(紀州小みかんより小さい)、外果皮が変色した南津海が多かった。大きいのは、127g、65×53mm。
 果肉は、温州みかんより、甘味が濃く、適度に酸っぱいが、果汁が多く、夏ミカンのような苦味はない。
 外果皮は、温州みかんより薄く、萎れ易い。外果皮に傷のような黒色に変色した部位がある。内皮(じょうのう膜)は厚いが、内果皮と、こぶくろの膜(じょうのう膜)とが癒着していて、こぶくろを分けようとすると、こぶくろが破れてしまう。内果皮は、黄色で、せとか程でないが、芳香がする。

 ネーブルオレンジ
 広島県産
 皮は、硬く、内皮(果肉)と癒着していて、剥き難い。
 味や香りは、オレンジ。

 ハッサク(八朔)
 購入してから、ネットに入れたままで室温で保存したが、外果内が厚いので、長く保存出来た。
 種は扁平で水に浮いてしまう。
購入して2カ月程経っている

 はるか
 はるか=日向夏(ひゅうがなつ・ニューサマーオレンジ:柚子の系統の偶発実生)の実生
 農研機構果樹茶業研究部門カンキツゲノムユニットの清水徳朗様によると、はるかは、日向夏(ニューサマーオレンジ:種子親)に、夏橙(ナツダイダイ:夏みかん:花粉親)の花粉が受粉して誕生した品種とのこと。
 なお、ニューサマーオレンジ(日向夏)=柚子の系統の偶発実生
 と言われて来たが、近年、農研機構果樹茶業研究部門カンキツゲノムユニットの清水徳朗様によると、日向夏(ニューサマーオレンジ)は、柚子(ユズ)の系統ではなく、橘(タチバナ)の系統とのこと。日向夏(ニューサマーオレンジ)は、橘(タチバナ)の内、タチバナB(花粉親)の花粉が、現在は不明の柑橘類(種子親)に、受粉して誕生した品種とのこと。
 外果皮は、柚子やレモンのように黄色をしている。外果皮に、細かい茶色の点々がある(傷?)。
 果肉は、甘味が結構強く、酸味や苦味がない。房のこぶくろ(じょうのう)の中の砂じょう(果汁が入った小さいつぶつぶ)は、プチプチ感があり、潰れずに食感が良い。内皮(じょうのう膜)は、やや硬い。
 種は、萎れたような扁平な種もある。種は浮かぶ種が多かったが、沈む種もあった。はるかの種をポットに蒔いたが、発芽しなかった
 はるかは、流通量が少ないが、美味しかった。外果皮が厚くて剥き難く、内皮(じょうのう膜)が厚目で食べ難く、噛んでいると苦味が出るのが短所と思われた。
 はるみ
 はるみ=清見タンゴール(宮川早生×トロビタオレンジ)♀×ポンカンF-2432♂
 デコタンゴール(デコポン、不知火)=清見タンゴール(宮川早生×トロビタオレンジ)♀×中野3号ポンカン♂とは異父姉妹
 果皮は、温州みかん系(宮川早生系)で剥き易いが浮皮する。果実の味は、オレンジ系で甘いが苦味がある。果肉は、ポンカン系で、砂じょう(こぶくろの中の果汁が入った小さいつぶつぶ)は、つぶつぶしていて硬いが、果汁も多い。
 清見タンゴールは、単胚性品種で、しかも、雄性不稔なので、清見タンゴールの種から生えるのは、受精胚由来の交雑実生苗のみ。
 清見タンゴールは種無し(雄性不稔)の品種なので、はるみも種無しだが、他の柑橘類の花粉と交雑すると、種有りになる。種は5〜10mm長あり、種の殻が破れていることがある。はるみは、単胚性品種なので、はるみの種からは、親品種と同じ形質を持つ珠心胚実生苗でなく、受精胚由来の交雑実生苗が生える(はるみの種を発芽させても、育つのははるみの苗でなく、受粉した花粉の柑橘類との交雑実生苗=新しい品種が生える)。
 はるみは、温州みかん(宮川早生)に似て、外果皮が柔かいこともあって、長期に保存して置くと、外果皮は萎れないが、カビが生えたりして腐食し易いようだ。



135g、70×62mm

 紅甘夏(べにあまなつ)
 果肉のツブツブは、明白。
 夏みかんより甘いが、苦みがある。
 鹿児島県産をスーパーで購入して見た。
 種は、扁平で、すべて水に浮く。


 4月16日、350g、90×80mm。種が多数あったが、全て、水に浮く。カインズの培養土を入れたポットに蒔いた。
 紅まどんな
 紅まどんな(媛まどんな)=南香{口之津5号(三保早生×クレメンティン)}×天草[NO.14{清見(宮川早生×トロビタオレンジ)×興津早生}×ページオレンジ]
 大きい樹は、樹高は2m以上、幹の太さは直径15cm位になるとのこと。
 11月29日、☆減農薬☆農家直販・プリプリの食感 紅マドンナ 訳有り 3sが到着。大小、18個入っていた。重量は、124〜366g。外果皮は、薄く、萎んでいる紅まどんな(媛まどんな)もあり、保存性は高くないようだ。内果皮は、薄く、白色で、せとかのような芳香はない。形状は、扁平でなく、オレンジのように縦幅がある。
 外果皮を剥き難いので横方向に切って、スライスにして食べた。果肉は、果汁が多いが、砂じょう(房のこぶくろの中にある、果汁が入った小さいつぶつぶ)は、細かく粒々している。果肉は、「プルプルのゼリーのような食感」をしていると説明されていたば、ツブツブしていた。甘味は、あまり強くなく、糖度は、小さいので13度、大きいので11.5度とのこど。酸味は比較的強いが、苦味はない。
 紅まどんな(媛まどんな)=南香{口之津5号(三保早生×クレメンティン)}×天草[NO.14{清見(宮川早生×トロビタオレンジ)×興津早生}×ページオレンジ]は、オレンジやせとみと同様に、底面に臍がある。
 紅まどんな(媛まどんな)は、外果皮が薄く、果汁が多いので、果肉がテカテカしている。
 ポンカン
 ポンカンは、果肉の甘味が強く、酸味が少なく、苦味がない。
 外果皮が厚いので、冷蔵庫に入れて保存すれば、2カ月経っても、房のこぶくろ(じょうのう)の中の砂じょう(果汁が入った小さいつぶつぶ)も保たれていて、十分に美味しい。
 種無しの品種が出来れば、最高の柑橘類だと思われる。
 木塾させてから収穫されたポンカンは、甘味が濃く、酸味が少なく、美味しかった。
 ポンカンの外果皮は、変色が少ない。
 生産者の方の話しでは、ポンカンは、病害に強いと言う。太田ポンカンは、あまり、美味しくないと言う。高檣系の中野ポンカンは、美味しいようだ。苗を購入したら、苗(樹)を大きくするには、夏場に、七日おきに水やりをして、芽かきをして側枝を伸ばさず、主幹を上方に伸ばすのが良いとのこと。


 4月19日、購入して2カ月以上経ち、冷蔵庫にビニール袋に入れて保存していたが、さすがに、カビ(緑色)が生えるポンカンも出て来た。味も、鬆上がり(柑橘類などの果実が老化したり凍害を受けたりして果汁が減少する現象、砂じょうに水分が無くなる状態)して、甘味が薄くなったが、まだ、美味しかった。
 144g、75×55mm。
 なお、ポンカンの実生苗を、露地植えして見たが、苗ドームで覆って置くと、冬場に零下10℃以下になっても枯れずに、越冬出来た。

 ミネオラ
 ミネオラは、タンジェロの一種。
 ミネオラ (Minneola)=グレープフルーツ(Duncan grapefruit)×タンジェリン(Dancy tangerine)
 タンジェロは、タンジェリンとポメロまたはグレープフルーツが交雑した柑橘類とのこと。
 マンダリンとタンジェリンは、植物学上は同一分類のCitrus Reticulata種に属し、成熟した果実の果皮の色が黄色〜橙色のものをマンダリン、橙色〜赤色のものをタンジェリンと呼ばれるとのこと。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AD
 ミネオラは、幅より高さの方がある。
 果汁は多い。

 柚子 
 2015年10月20日、ツルヤで2個、購入。
 柚子の外果皮は、黄色。独特の芳香がある。柚子は、生食には適さないが、柚子酒にすると美味しい。
 果皮は、やや、剥き難い。
 種は、硬く、全て、水に浮く。
 保存性に関して
 購入した柑橘類は、ビニール袋に入れて、冷蔵庫で冷所保存した方が、長く、品質が保たれていた。
 ポンカン(木熟)は、室内で、ビニール袋に入れないで、プラスチック製の籠に入れて、風通しを良くして保存して見た。すると、2カ月経つと、付いていた葉は枯れてしまったが、外果皮は乾燥せず、果肉があまり萎れておらず、保存性が高かった。ほぼ同時期に購入した、木熟させた温州みかん(宮川早生)は、室内で、紙で包んで、ポンカンと同じプラスチック製の籠に入れて保存したが、外果皮が乾燥して老人の肌の様に萎れ、果肉が萎れてしまった。

 参考文献
 ・https://www.nig.ac.jp/nig/ja/2017/01/research-highlights_ja/20170106.html
 ミカンの親はどの品種??遺伝解析により60種以上のカンキツ類の親子関係が明らかに?
 ・http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0166969
 Hybrid Origins of Citrus Varieties Inferred from DNA Marker Analysis of Nuclear and Organelle Genomes
 Tokurou Shimizu, et al

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