Oisix(おいしっくす) 29image/234x60_1.gif DHCオンラインショップ

 不飽和脂肪酸の酸化と、その予防

 1.不飽和脂肪酸の酸化
 油脂を空気にさらしておくと、色が変わって劣化するのは、空気中の酸素により、不飽和脂肪酸が自動酸化され、過酸化脂質脂質ヒドロペルオキシド)が生じるためです。光(特に、波長が短い紫外線)が当たることでも、自動酸化は起きます。
 -CH2-CH=CH-+O2→-CH=CH-CH(OOH)-

 不飽和脂肪酸は、体内で、活性酸素により連鎖的脂質過酸化反応が起こり、酸化されます。
 つまり、活性酸素のヒドキシルラジカルにより脂質(LH)が酸化させて生じる脂質ラジカル(L・)が、酸素分子(O2)と反応して、脂質ペルオキシルラジカル(LOO・)となります。この脂質ペルオキシルラジカル(LOO・)が、他の脂質(LH)と反応して、過酸化脂質(LOOH)と新たなる脂質ラジカル(L・)を生成する反応が、連鎖的に起こります。

 体内では、リノール酸が最も酸化され易く、次いで、γ-リノレン酸、アラキドン酸などであり、n-3系多価不飽和脂肪酸のエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)の方が酸化されにくいと言われています。

 細胞膜のリン脂質に含まれる不飽和脂肪酸が酸化されると、細胞機能が低下します。

 また、血液中では、酸化された不飽和脂肪酸を含む酸化LDLは、動脈硬化の原因となったり、血管内皮細胞に作用して血栓形成を促進します。

 なお、過酸化脂質は、体内で不飽和脂肪酸(リン脂質や中性脂肪に含まれる)やコレステロールが、活性酸素などにより酸化され、生成されるものが、問題です。
 食品にも、過酸化脂質が含まれます。しかし、食品中の過酸化脂質は、小腸で、99.5%が安全な形に変わってから吸収されると言われます。

 2.組織(細胞膜)では、抗酸化物質のビタミンEが、過酸化脂質の生成を防ぐ
 抗酸化物質ビタミンEは、組織(細胞膜)で脂質ペルオキシルラジカル(LOO・)に電子と水素を供与して安定させ、連鎖的脂質過酸化反応を停止させ、過酸化脂質の生成を防ぎます。

 生体にとって重要な抗酸化物質であるビタミンEは、LDLと同時に運ばれていて、LDLが酸化されるのを防いでいると、考えられます。
 実際に、ビタミンE製剤の内服は、心筋梗塞発症の予防に有効とされています。

 しかし、血液中では、抗酸化物質のビタミンEが十分にあっても、過酸化脂質は生成されてしまいます。
 
 3.血液中では、抗酸化物質のビタミンCやユビキノールが、過酸化脂質の生成を防ぐ
 血漿を用いた実験では、水溶性のが、(LOOH:cholesterylester hydroperoxide、phosphatidylcholine hydroperoxide)の生成を抑制しました。
 しかし、この際、ビタミンEは消費されませんでした。

 血漿を用いた実験では、ビタミンEではなく、水溶性ビタミンCが、過酸化脂質脂質ヒドロペルオキシド:LOOH)でも、特に、CE-OOH(cholesterylester hydroperoxide)の生成を、抑制しました。
 ヒト血漿に、Cu2+(5μm)を添加し、37℃の空気中で、インキュベートした実験結果によりますと、脂溶性のビタミンEの濃度は、変化しませんが、最初に、水溶性のビタミンCの濃度が減少し(インキュベート開始6時間後程で涸渇し消滅)、次いで、脂溶性のCoQH2-10(CoQ10の還元型のユビキノール)の濃度が減少しました(インキュベート開始24時間後程で消滅)。それに伴ない、インキュベート開始22時間後から、血漿中に、過酸化脂質(脂質ヒドロペルオキシド)のCE-OOH(cholesterylester hydroperoxide:コレステロールエステルの不飽和脂肪酸が酸化)が増加し、インキュベート開始46時間後には、血漿中のCE-OOH濃度は、約0.4μMに達しました。なお、過酸化脂質のPC-OOH(phosphatidylcholine hydroperoxide:リン脂質のレシチンの不飽和脂肪酸が酸化)の増加は、インキュベート開始46時間後でも、明白でありませんでした。
 なお、ヒト血漿に、Cu2+(5μm)を添加しない場合、Cu2+(5μm)を添加した場合に比して、ビタミンCや、CoQH2-10の減少・涸渇に要する時間は長く(消費が遅い)、過酸化脂質のCE-OOH(cholesterylester hydroperoxide)の生成も遅く、生成量も、少量でした(CE-OOH血漿中濃度は、インキュベート開始46時間後でも、約0.05μM程度でした)。

 ビタミンCには、酸カしたビタミンEを再生させる作用があります。

 酸化ストレスがある肝疾患(慢性肝炎、肝硬変、肝癌など)では、ビタミンCが消費され、血液中のビタミンC濃度は低下しています。

 また、還元型コエンザイムQ-10であるユビキノールが、血液中で過酸化脂質の生成を抑える強力な物質として、注目されています。
 ユビキノールは、別名、(還元型)ユビキノン、補酵素Q、コエンザイムQ、ビタミンQなどとも呼ばれています。
 ユビキノールは、血漿を用いた実験で、過酸化脂質の生成を、ビタミンCより長い時間、抑制しました。
 酸化ストレスがある肝疾患では、酸化型のCoQユビキノン)が増加しています。

 4.野菜を食べて、抗酸化物質を摂りましょう
 緑黄色野菜は、ビタミンCが含まれているだけでなく、ビタミンE/多価不飽和脂肪酸比(mg/g)が高く、ビタミンE供給源としても優れています。
 また、ユビキノールやβ-カロテンなども含まれています。

 野菜を食べることにより、体内に抗酸化物質が増え、活性酸素により、有害な過酸化脂質が生成されるのが予防され、酸化ストレスから体が守られます。

 また、野菜に含まれる食物繊維が、食物中に含まれるリン脂質や中性脂肪やコレステロールの吸収を抑制し、高脂血症を予防することで、体内の過酸化脂質の増加を防いでくれると、も考えられます。

 抗酸化物質は、活性酸素発癌作用も抑えます。

 その他、大豆の発酵食品(納豆、味噌、醤油など)、ゴマニンニクも、抗酸化食品として、勧められます。

 参考文献
 ・吉川敏一:特集 生活習慣病と酸化ストレス 酸化ストレスとは 日本医師会雑誌 第124巻・第11号、1549-1533, 2000年.

 |トップページ脂質と血栓の関係ミニ医学知識生化学の知識医学の話題小児科疾患生命の不思議リンク集

SEO [PR] カードローン比較  空気洗浄 冷え対策 動画 無料レンタルサーバー SEO